ABOUT

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このプロジェクトの舞台

つくば駅から車で10分、土浦駅からも15分のところにある「大」。奈良時代の河内郡大村郷に由来する集落です。北側を流れる桜川に沿った水田地帯で、江戸時代にはすでに現在のような形が作られていました。

このプロジェクトのオーナーであるTさんのお宅は、室町時代から続く旧家。江戸時代には名主として村の自治や経済活動を取りまとめていました。
大地区の「大」を四角で囲んだ「カクダイ」や、「大」を「王」と表記してヤマに合わせた「ヤマオウ」が屋号や商号として使われていたようです。

本プロジェクト名も、この屋号に由来します。

ヤマオウは漢字の「全」に見えることから、ゼンさんと呼ばれることもあったようです。(本プロジェクトのwebサイトなどでは、オーナーのTさんをゼンさんとお呼びしています。)

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ゼンさんの思い

現在では、都市機能と自然が隣接し、
教育環境も充実した都市となっている
つくば市。
そのような環境を求めて
新たな住民が増える一方で、
画一的な宅地開発も続いています。
このままでは、「つくばらしさ」は
むしろ失われていくのではないか・・・。
そう考えたゼンさんは、
伝統的な主屋や大きな長屋門や蔵などを
今後少しずつ改修しながら維持し、
家を外に開きながらの暮らしを
作っていきたいと考えました。

同時に、新しい住み手を迎え入れて
豊かな暮らしを送ってほしいと願いました。
しかし集落は農耕地や水田も多く、
住宅供給はほとんどありません。
また、既存の住宅は、現代の家族構成や
ライフスタイルには規模が過大です。
ゼンさんは、周辺にお持ちの土地を
住宅として分譲することとしました。

ゼンさんが、昔ながらのご自宅を
改修しながら、家を開き、

新しい住人が、集落の良さを
取り入れながら、暮らしていく。

大地区における、新しい関係性が、
これから育まれることを願っています。

 

主屋、蔵、長屋門などを”外に開く”ことは、
必ずしも商業店舗にすることではなく、
集落での日常の暮らしに近い
「食べること」「はたらくこと」「学ぶこと」などの場として
利用することを検討しています。
また、周辺の農地についても、
住まい手の皆さんを中心に多くの方が、
農のある暮らしを送れるような
仕組みづくりを考えています。

住宅の住まい手の皆さんにも、
ご興味があれば参画いただければと思います。

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ゼンさんのお宅

この地域の伝統的な建築を残しています。

主屋
明治18 年建築、昭和10 年、45 年に改築。伝統的な、土間のある田の字型プラン。式台玄関を持つことも特徴のひとつです。

長屋門
江戸時代後期建築。この地域によく見られる意匠。

離れ
大正9 年建築。ゼンさんのお住まい。

土蔵
明治40年建築。

 

資料・調査協力: NPO法人つくば建築研究会