空き家は、
文化になる。

これは、ある一軒家のお話です。
オーナーさんによって
建てられたのは、35年前。
食べる・ねむる・楽しむ、の
暮らしがありました。
季節はめぐり、家族のかたちや
住まう人が変わっても、
建物はここに在り続けています。
家を中心に物語をすすめると、
あらゆるものとの
関係が見えてきます。
ひと、窓、あいさつ、
庭のバラ、太陽、
くるまの音、みち、
近所のねこ、風・・・。
しばらく閉まったままになっていた
雨戸をあけて、
家の中に風を通す。
建物が呼吸を取り戻すとき、
それぞれの関係性もまた
息を吹き返し、
家への思いも、より強くなる。
わたしたちのまちは、
わたしたちの文化は、
「家に住まうこと」、
そのものから生まれる。
家から、文化を。
たとえそれが、いまは空き家でも。
空き家=文化会館、はじまります。